Egison 2026年の抱負

2025年12月29日

数年間Egison開発が滞っていたのですが、2026年からは本格的に開発を再開する予定です。 近年のLLMの発展によりエンジニアリングコストが劇的に低減したことを活かし、Egisonの実用性を一層高めるための実装を進めていきたいと考えています。

1. 完全な静的型付けの実装

パターンマッチングだけでなく、数式処理システムやテンソルの添字記法についても、型システムを設計し実装します。 ユーザーが詳しい型注釈をしないですむように、テンソルの形や添字を扱うために局所的に依存型を入れつつも、自動推論できるような型システムにしたいと考えています。 パターン関数やループパターンに型を入れることも難しいのですが、特にテンソルの添字記法に型を導入するには、工夫が必要そうだと感じています。

2. 数式簡約機能の強化

現在のEgisonにおける数式簡約機能は、主に積和標準形に展開された数式にのみ適用できます。 今後は、グレブナー基底の理論などを実装することで、より複雑な数式や多項式に対する柔軟な変形・簡約をサポートできるよう、強化を図りたいと考えています。

3. 物理シミュレーション機能の実装

Egisonが持つ、微分形式による座標系に依存しない偏微分方程式の記述能力を活かし、物理シミュレーションを実行する機能の実装に挑戦します。 特に、ステンシル計算の手法を取り入れることで、効率的かつ実用的なシミュレーション環境を提供することを目指します。 GPUを使った最適化にも挑戦したいと考えています。


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