偏微分の順序¶
十分に滑らかな関数では、混合偏微分の順序を交換できます。ここでは クレローの定理を次の関数で確かめます。
$$ f(x,y,z)=\frac{x^5y^3}{z}, $$
各変数について1回ずつ、いくつかの異なる順序で偏微分します。
関数の定義¶
型注釈を明示することで、Egisonカーネルが扱う記号計算の領域が 明確になります。
declare symbol x, y, z : MathValue
def f (x : MathValue) (y : MathValue) (z : MathValue) : MathValue :=
x^5 * y^3 / z
f x y z
最初の混合偏微分¶
$x$、$y$、$z$の順に偏微分すると、次の結果になるはずです。
$$ \partial_z\partial_y\partial_x f =-\frac{15x^4y^2}{z^2}. $$
∂/∂ (∂/∂ (∂/∂ (f x y z) x) y) z
偏微分順序の入れ替え¶
同じ計算を$z,y,x$および$y,z,x$の順でも行います。3つの出力が すべて等しいことは、領域$z\ne0$におけるクレローの定理を 計算として確かめたものです。
∂/∂ (∂/∂ (∂/∂ (f x y z) z) y) x
∂/∂ (∂/∂ (∂/∂ (f x y z) y) z) x
どの順序からも同じ有理式が得られます。この例から、Egisonでは 偏微分の順序を補助関数名に埋め込むのではなく、微分する変数を 明示したまま計算できることも分かります。